化学と歴史のネタ帳

身近にひそむ化学と歴史を,高校までの知識をベースに解説する化学史系ブログです.

炎(7):ロウソクのはじまり

『ロウソクの科学』は,1860年にイギリスの科学者ファラデー(Michael Faraday, 1791-1867)がロウソクを題材に,化学的な考え方を一般向けにレクチャーした内容をまとめた本です.現在でも,初学者が化学に慣れ親しむにはちょうど良い本として知られています.

原題は"The Chemical History of a Candle"ですが,実際のところロウソクの歴史についてはあまり触れられていません.ひとつには,あの時代がまさにロウソクの歴史の渦中だったからです.

そこで2回に分けて,ファラデーの語らなかったロウソクの歴史を深掘りしてみたいと思います.



炎(1):アルカリ金属
炎(2):アルカリ土類金属,銅
炎(3):炎の温度の計算?
炎(4):ガスバーナーの炎の色
炎(5):ロウソクの炎の色
炎(6):Mgの白色光?
炎(7):ロウソクのはじまり
炎(8):近代的なロウソク
炎(9):天然ガスの発見
炎(10):石炭ガス
炎(11):ガス灯の普及
炎(12):石炭から天然ガスへ
炎(13):ブンゼンバーナー
炎(14):アセチレンの登場
炎(15):アセチレン炎の利用

1.ロウとは?

そもそもロウソクとはなんでしょうか?


いわゆるロウソクはこんなイメージかと思いますが時代によって見た目は大きく異なります.おおよそ,「固形燃料をまとった芯があり,火をつけてともす灯り」のことをロウソクと呼んでいたようです.


ロウソクは以下のように固形燃料が炎の熱により分解し,生成した炭素粒子が熱せられて明るく輝くのでした.

【参考】炎(5):ロウソクの炎の色


固形燃料としては動植物由来の油脂やロウが使われてきました.


油脂グリセリン脂肪酸エステル結合した物質です.大部分は脂肪酸が3つくっついたトリグリセリドです.


動物種によって,どんな脂肪酸が使われているかは大きく異なります.ロウソクに使われたのは主に牛,豚,羊ですので,それぞれ見てみましょう.

飽和脂肪酸 牛 (w/w%) 豚 (w/w%) 羊 (w/w%)
C14 2 1 1
C16 32 26 21
C18 15 8 30
不飽和脂肪酸 牛 (w/w%) 豚 (w/w%) 羊 (w/w%)
C18 (-2H) 48 58 43
C18 (-4H) 3 7 5

大まかな傾向として,炭素数が16や18の脂肪酸が多いですね.また,飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸の方が多く含まれています.


一般に,不飽和脂肪酸が多いと腐敗しやすいことが知られています.そのため,獣脂で作ったロウソクは保管に気をつけなければいけません*1


また,脂肪組織にはトリグリセリドのほか,様々な脂溶性分子が含まれており,肉の臭いに影響を与えています.例えば豚肉の脂肪組織にはアミノ酸代謝で生じる"獣臭さ分子"が含まれています.これは動物によって異なります.


の脂肪からつくったロウソクは臭かったようです.一方での脂肪からつくったロウソクは比較的においが穏やかでした.こうした違いはロウソクの価格にも影響しました.結果として,臭いの少ない羊の獣脂からつくるロウソクは裕福な家庭で使われました.

和ロウソク サフィル - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=68895079による

日本の伝統的なろうそく(和蝋燭)にはハゼノキ (Rhus succedanea) の実から得た木蝋が使われてきました.

ハゼノキの実から得た木蝋 Takobou - 自ら撮影, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=101188362による

木「蝋」とはいっても,実際には油脂が主成分です.

飽和脂肪酸 (w/w%)
C14 1.9
C16 67.5
C18 11.6
不飽和脂肪酸 (w/w%)
C18 (-2H) 13.6
C18 (-4H) -

脂肪酸のほとんどはパルミチン酸ですね.また,少量ですが粘性の高いJapanic acidと呼ばれる脂肪酸も含んでいます.

ジカルボン酸を含むのはなかなか珍しいです.


ロウは厳密には油脂と異なり,高級アルコール脂肪酸エステル結合したワックスエステルを指します.


代表的なロウはミツロウ鯨ロウです.

ミツロウは,ミツバチのを構成している物質で,働きバチが分泌します.主成分はパルミチン酸ミリシルと呼ばれるワックスです.燃やしてもあまり臭いが出ません.

アジアとヨーロッパではミツロウに含まれる脂肪酸の割合が違うらしく,アジアの方が短めの脂肪酸(C25など) が多く融点が低いようです.


鯨ロウマッコウクジラの頭部にたまっている白濁したロウです.浮き沈みに利用しています.

左から鯨ロウ,ロウソク,鯨油 By Genevieve Anderson - http://www.marinebio.net/marinescience/06future/wham.htm, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=24183274

その組成は動物としてはかなりユニークで,74%がワックスエステル (ロウ)で,26%がトリグリセリド (油脂)です.こんなにワックスエステルが含まれるのは珍しいです.主成分はパルミチン酸セチルと呼ばれるワックスです.


鯨ロウからつくるロウソクは無臭で獣脂やミツロウよりも硬く温度が高くなっても曲がらず,溶けたロウが垂れないという優れた特徴があります.一方で,鯨を捕まえなければいけない点がネックです.

パラフィン By Gmhofmann - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=17265507

この他,パラフィンもロウソクに使われます.パラフィンは主に石油から作られる炭化水素分子CnH2n+2の混合物で,融点は38-60℃くらいです.


そのままでは燃えにくいのですが,ロウソクのかたちにすると,熱分解して可燃性のガスが発生し燃えやすくなるという特徴があります.


パラフィンは安く得られるうえ白くて不快な臭いもしないためロウソクには好都合です.一方で,柔らかいため曲がりやすく,あたたかい季節にはロウソクが自重で倒れてしまうという問題があります.


ロウソクの明るさには,炭素Cがどれだけ含まれているかが重要ですパラフィンは炭素の比率が高いので,明るいロウソクをつくることができます.


ロウソクの性質は,その原料に大きく依存します.例えば炭素含有量が多いものを使えば明るい炎が得られます.また,融点が低いとロウソクが曲がってしまったりベタベタしたり大変です.他にも腐りやすさだったり,臭いだったり,製造コストだったり,手軽に快適に使うには様々なポイントを考慮する必要があります.


現在の手軽で安価なロウソクが普及するまでには,長い歴史が必要でした.

2.ロウソクのはじまり

CC BY-SA 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=404998

正確にその起源をたどるのは不可能ですが,ロウソクは大昔から使われていました.おそらく松明のように木と可燃性の油脂からなる照明装置が発展し,木の部分が小さくなって芯に,油脂の部分が大きくなって円筒形になって今のロウソクの形になったと考えられます.


古代エジプトの発掘品の中には,紀元前4世紀頃つくられたとされる燭台があります.この頃は,獣脂のかたまりの一部を点火用にとがらせ,燭台の棒におしつけて支えて使用していたと考えられています.また,かたまりの底には垂れたロウをあつめるカップがとりつけられており,点灯中のロウソクが倒れないように麻や綿の帯をまいていたようです.


アジアでも古くからロウソクが使われていた形跡があります.


中国では,『西京雑記』によれば前漢の高祖 (前247-前195) の治世にミツロウ製ロウソクが既に使われていたとされています.前漢ではこの他に劉勝 (前159年頃-前113)の墓から獣脂ロウソクに用いられたとみられる燭台が出土しており,かなり早い段階からいろんなロウソクが使われていたことが窺えます.実際に蝋燭(ロウソク)の語が使われ始めるのは晋の時代,4世紀以降です.


一方日本では,少なくとも奈良時代にはロウソクが使われています.主殿寮にはロウソクの火を管理する役職があったくらいです.中国からミツロウ製ロウソクが輸入されていたと考えられ,宮中など限られた場所で使用されていたようです.ミツロウ製のものは輸入に頼っていたため,遣唐使が廃止 (894年) されて以降はミツロウ製ロウソクの使用が確認できません.


14世紀頃からは日宋貿易以降に輸入されたと考えられるハゼノキやイボタノキ由来のロウソクの使用が確認できます.室町時代以降は国産ロウソクの製造も確認できます.はじめはウルシ由来,江戸時代からはハゼノキ由来のロウソクが作られるようになりました.


この他,インドでは桂皮を煮て得られた油脂が寺院で用いられていました.また,ペルシャでは早い段階から装飾性の高い,香り豊かなロウソクがつくられていました.


アメリカ大陸では変わったものが使われていました.1世紀頃アメリカ先住民がキャンドルフィッシュ (ユーラコン,Thaleichthys pacifcus) と呼ばれる魚を干し,串刺しにして燃やし灯りにしていたという記録があります.

見た目は普通の魚ですが,体重の15-20%が脂質でできており,脂肪酸の大半はオレイン酸です.他にもスクアレンなどの脂質が含まれています*2


それではヨーロッパに目を移しましょう.


古代ギリシャではもともと麻の茎や亜麻糸にロジンや溶かしたロウや脂などを染み込ませたものを灯りとして使用していました.燃料となるロウや脂などは,月桂樹,アフリカハネガヤ,ヤシなどの植物や,ミツバチや獣など動物の組織・分泌物から得ていました.


溶かした脂に1,2回浸したものは古くから使われていましたが,これではただのベタベタした芯です*3.何回も浸すと芯のまわりに固形の燃料が多くまとわりつき,現在のロウソクに似た形になります.


こうしたロウソクは,ローマ人が支配する前にイタリア半島に住んでいたエトルリア人 (前9世紀-前1世紀)が使っていたと考えられています.実際,前4世紀半頃の墳墓の壁にもロウソクっぽいものが描かれています.

Orvietoで発見されたエトルリア人の墳墓 (Tomba Golini) の壁画

古代ローマ支配下にあった1世紀頃のフランス南東部の遺跡からはロウソクの断片が発見されており,大英博物館で見ることができます.


ロウソクの需要はキリスト教の布教とともにぐぐっと拡大しました.

ロウソクの使用はおそらく使徒時代(1世紀頃) からと考えられ,3世紀にはキプリアヌス (Thaschus Caecilius Cyprianus, ?-258) など殉教者の墓前に,4-5世紀には聖母マリアなど聖像聖遺物の前に灯されました.やがてロウソクは墓や像を照らすだけでなく,洗礼や葬儀などの儀式にも使われるようになりました.

Gaius Flavius Valerius Constantinus, 在位306-337

復活祭との関わりも古く,コンスタンティヌス帝 (Gaius Flavius Valerius Constantinus, 在位306-337) の頃には前夜に町中をロウソクの灯りで照らし,「ロウソクの柱」により昼よりも明るくなったと伝えられています.


福音書が読まれる時もロウソクを使ったようです.灯りがないと暗くて読めないからということももしかしたらあったかもしれませんが,聖ジェローム (Eusebius Sophronius Hieronymus, 347頃-420) によれば「闇をはらうためではなく,喜びのしるし」だからのようです.


このように,キリスト教ではロウソクは照明としての役割だけではなく,祝福の象徴としての役割も兼ね備えるようになりました.


ロウソクはミツロウで作ったものが好まれました.ミツロウで作ったロウソクは綺麗に燃え,煙もあまりでず臭いもあまりしないという特徴があったので,好ましかったのかもしれません.ミツバチが花から作ると考えられたミツロウは,聖母マリアから誕生したキリストの肉体を象徴すると考えられるようになりました.

6-7世紀のミツロウ製ロウソク By Bullenwächter - Landesmuseum Württemberg, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=19881978

しかしミツロウは貴重だったため,家庭でこれを使うのは難しかったようです.そのためロウソクではなく松明のような灯りが長らく使われていましたが,9世紀ごろになると獣脂からつくったロウソクが普及していきました.獣脂からつくったロウソクはなかなか臭く煙も多く出たようです.

3.ロウソクの普及

13世紀ごろになると,パリにはロウソクを売り歩く商人が登場します.

18世紀ロシアのキャンドル売り

ロウソク売りは一軒一軒まわって獣脂やミツロウでつくったロウソクを作って回りました*4.作り方は,溶かしたロウにイグサなどの芯を何回かひたして,冷やして固める方法です.1292年にはパリに71のロウソク業者がいたようです.


ロウソク業者が増えるにつれ,彼らはギルドをつくりました.イギリスでは獣脂製ロウソクのギルドが1462年*5に発足し,獣脂からつくられたロウソクの取引を牛耳るようになりました.

Tallow Chandlers’ Hall (1476年〜) By Paul the Archivist - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=62820570

ミツロウ製のロウソクはというと引き続き教会や修道院で手作りされていました*6.ミツロウを作る際にハチミツもできますので,修道院の中にはハチミツからミードと呼ばれる酒を作るところもあったようです.

《養蜂家と鳥の巣取り》ピーテル・ブリューゲル,1568年

カトリック教会はミツロウ製のロウソクを非常に重要視していました*7.教会法ではロウソクに含まれるミツロウの割合が厳密に定められました.通常の儀式用にはミツロウが半分以上含まれることが求められ*8獣脂は決して使ってはいけませんでした.大切な儀式には100%ミツロウ製のロウソクを使用するように指示されていました.


当時教会には十分の一税を納める必要がありましたが,ミツロウで納める場合もあったようです.場所によっては,ハチミツや,ハチの巣そのものを納めた記録もあります.それだけ重要視されていたということですね.

Sebastiano Serlio (1475-1554)

16世紀には,ロウソクは劇場の照明装置としても使用されるようになりました.1545年,イタリアの建築家Sebastiano Serlio (1475-1554) が著した論考には,劇場での照明案として,琥珀色や青色の色水を入れたフラスコの後ろにロウソクを置いてみてはどうかと書かれています.想像してみると,とても綺麗ですね.

18世紀頃のフットライト

1628年にはイタリアのSiennaの劇場で,ステージの前方端に観客から見えないようにオイルランプや獣脂製のロウソクがずらっと配置されていたようです.フットライトの原型です.


イギリスの有名なドルーリー・レーン王立劇場ではロウソクが観客から見えないように,1784年までに袖幕 (wings) 一文字幕 (borders) で完全に隠されるスタイルが確立されました.今でもこうした幕はお馴染みですね.

ドルーリー・レーン王立劇場 (1808年)

一方で,ロウソクなどを照明装置として使用していたため劇場での火事が頻発し,ドルーリー・レーン王立劇場では防火カーテンや消火用スプリンクラーなどの設備が発達しました.
【参考】消火のしくみ(2):スプリンクラーの歴史


18世紀に入ると別の材料もロウソクに使われるようになります.鯨のロウです.

ナンタケット島 (1775年)

18世紀,植民地であったアメリカではナンタケット島への移住をきっかけとして捕鯨が盛んになりました.

www.youtube.com
『Down to the Sea in Ships (1922年)』

マッコウクジラの頭部には鯨ロウ*9が溜まっていました.鯨ロウからつくるロウソクは無臭で獣脂やミツロウよりも硬く温度が高くなっても曲がらず,溶けたロウが垂れないという優れた特徴があります.


捕鯨が盛んになったことで,ヨーロッパでは鯨ロウがミツロウよりは安く手に入るようになり,ロウソクの原料として使用されるようになりました*10.ちなみに鯨ロウ製のロウソクは,明るさを比較する単位としても使用されました.これは明るさの単位カンデラの起源となりました.


こうした需要からマッコウクジラは大量に乱獲され,アメリカ近海はほぼ獲り尽くされてしまいました.そのためアメリカは新たな漁場として西太平洋に目をつけます.この海域の近くには,当時,いわゆる鎖国体制にあった日本が位置していました.

黒船来航

アメリカが開国を要求したのは,捕鯨船中継基地として日本を利用したいと言う思惑もあったようです.

4.まとめ

このように,ロウソクには様々な原料が使われました.一般家庭でも使われてはいましたが,臭いの少ないものは高級品でした.


臭いの少ないロウソクが一般に普及するには,次回紹介するように化学の力を借りる必要がありました.


参考文献

"ULLMANN'S Encyclopedia of Industrial Chemistry" Wiley-VCH Verlag GmbH & Co. KGaA (2002).
"Candle -A Light Into the Past" J. Wisniak, Indian Journal of Chemical Technology, 7, 319-326 (2001).
"Evolution of the Candle". G.G. Lewis, Journal of Chemical Education, 11, 367-368 (1934).
"Chronological List of Important Dates in the History of the Fats and Waxes" E. W. Blank, Oil & Soap, 19, 110-113 (1942).
"The chemistry and technology of waxes" A.H. Warth, Reinhold Publishing Corporation (1956).
"Modern soaps, candles, and glycerin, a practical manual of modern methods of utilization of fats and oils in the munufacture of soap and candles, and of the recovery of glycerin" L. Lloyd, Van Nostrand (1918).
"The Everything Candlemaking book" M.J. Abadie, Adans Media (2002).
"English beekeeping from c.1200 to 1850: evidence from local records" The Local Historian, 31, 3-30 (2001).
"Alle Jahre wieder: die Chemie der Weihnachtskerze" K. Roth, Chem. Unserer Zeit, 37, 424-429 (2003).
"Natural and Synthetic Waxes:Origin, Production, Technology, and Applications" E.J. Krendlinger, U.H. Wolfmeier, (2023).
Thurston, H. (1908). Candles. In The Catholic Encyclopedia. New York: Robert Appleton Company. Retrieved November 30, 2022 from New Advent: http://www.newadvent.org/cathen/03246a.htm
”Our History" The Tallow Chandlers’ Company Retrieved December 13, 2022 from https://www.tallowchandlers.org/about-us/our-history
『エネルギー400年史』リチャード・ローズ,草思社 (2019).
『燈用植物 ものと人間の文化史』深津正,法政大学出版局 (1983).

目次 - 化学と歴史のネタ帳

*1:ネズミが食べたりすることもあったようです.

*2:他にもビタミンAやEなどの脂溶性ビタミンが多く含まれているため,ヌハルク族などキャンドルフィッシュの油を用いる部族ではこれらの欠乏症は少なかったと考えられます.

*3:細ロウソク (Tapers) とも呼ばれます.

*4:もちろん,普通に店舗をもっていたところもあります.

*5:1300年頃から非公式な獣脂ロウソク業者の集まりは存在していたとされています.勅許状が与えられたのが1462年です.

*6:15世紀には型にとかしたロウを入れて冷やして固める製法が開発されましたが,ミツロウは冷えると縮み,またねばねばするので型からとりだしづらいなどの問題がありました.

*7:カトリックでは白いロウソクですが,東方正教会では不純物を含むミツロウでつくるため茶色っぽいロウソクが使われます.

*8:今ではもっとミツロウ比率の低いものも使われます.

*9:ちなみに,鯨ロウの販売はアメリカでは1971年に禁止されています.

*10:鯨ロウ製のロウソクは,工場で製造されました.